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  • 執筆者の写真東條貴志/Takashi Tojo

100社超の海外事例から見えてきたアクセラレータープログラムの取り組みパターン


100社超の海外事例から見えてきたアクセラレータープログラムのパターン

 これまでに本ブログ記事にて欧州、米国、アジアなど様々な地域で取り組まれるアクセラレータープログラムの事例を100社超の分析を行い、その中でも特色のあるプログラムを記事として紹介してきました。

 日本国内でもオープンイノベーションの取り組みが浸透し始め、アクセラレータープログラムを実施する企業も増えてきましたが、まずは自社のリソースで何か連携できそうなスタートアップ企業を集めて、協業や実証実験の可能性を模索するという取り組みに留まっており、海外でアクセラレータープログラムに取り組み企業に比べると実施形態が画一的な運用形態に留まっている企業が大半ではないでしょうか。

 海外の先行企業の取り組みを見ていくと、アクセラレータープログラムの実施形態が多様化しており、各企業がオープンイノベーションの取り組みを通じて、何を実現しようとしているのかを考えた上でプログラム設計を行っていることが見て取れます。

 現状の海外企業によるアクセラレータープログラムは日本での取り組みの2〜3年程度先を行っていると考えることができるかもしれません。

1.目的に合わせてアクセラレータープログラムの形態を変える海外先行企業

 ベルテクス・パートナーズで見てきた海外事例においても、多くの企業が自社のリソースを公開して、連携できるスタートアップを特に制約を設けずオープンに集めて、協業/実証実験/出資を行うことを目指しています。

 旧聞に属する事例ではありますが、2014年から2016年まで3回実施されたディズニーの「Disney Accelerator」などは有名な事例でしょう。

 しかし、同様のスタイルで展開しているアクセラレータープログラムは有望なスタートアップからの応募の獲得競争がプログラム間で厳しくなってきており、アクセラレータープログラムの取り組みを休止する企業も出始めています。

 そのような状況下、プログラムを実施する各社も自社/グループでのオープンイノベーションによる成果を明確に挙げられるようにするべく、より特色のあるアクセラレータープログラムの設計を行うようになってきています。

 これまで見てきた事例から新たなアクセラレータープログラムの特色として大きく6つのパターンが存在していることが見えてきました。

1.コンソーシアムによる複数企業でのプログラム共同運営

2.新規事業創出を目指す領域に応じて、複数地域でプログラム運営

関連記事:

3.複数のプログラムで領域網羅的に事業創出を目指すプログラム運営

4.自社サービスの提供パートナー/顧客候補開拓を目指したプログラム運営

5.社内機能強化に特化したプログラム運営

6.自社の解決を目指す課題や強化領域ごとにプログラム運営

 スタートアップを募集するアクセラレータープログラムの枠組みを広げる取り組みと、目指す成果を明確に絞り込んだプログラムに大別することができるかと思います。

 今後はこれらのアクセラレータープログラム/オープンイノベーションプログラムのパターンについて詳細を見ていきながら、今後の国内企業が取り組むべきプログラムの考え方について、弊社で蓄積してきた知見を公開していきたいと思います。

 

執筆者

株式会社ベルテクス・パートナーズ

執行役員パートナー 東條 貴志

スタートアップでの新規事業立ち上げや事業責任者などの経験と、アーサーアンダーセン、ローランド・ベルガーなど複数ファームでの10数年のキャリアに基づく先端領域における大手企業の新規事業・イノベーション創出支援やAI/機械学習を活用した事業創出/業務改革に多数の経験を有す。

 
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